ミュシャと堺?
みなさんは「堺」と言われて何を思い浮かべますか?
最近であれば世界遺産に登録された百舌鳥古墳群のイメージが強いでしょうか? 包丁や自転車、鉄砲の製造業が栄えていたイメージをお持ちの方もいるかもしれません。それから、与謝野晶子や千利休も堺ゆかりの偉人ですよね。
なんとなくそんな日本の歴史的な色合いを感じさせるこの町。
さて、今回はそんな堺にしれっと存在している「堺アルフォンス・ミュシャ館」に潜入してきました。
花の都パリにてデザイナーとして一躍その名を馳せたチェコ人画家、アルフォンス・ミュシャ。 東京や大阪市内などの都市部でミュシャ関連の特設展示があった際には、毎回結構な人気を博していますよね。
そんなミュシャの作品が年中堪能できる美術館が、ここ堺にあるんです。
それにしてもなぜ堺に…?
土居君雄さんっていう実業家のコレクションを、没後遺族が大阪時代に居を構えた堺市に寄贈したらしい。
ほうほう、尊い…!
さっそく行ってみよう!ーアクセスー
というわけで堺アルフォンス・ミュシャ館を訪ねるべく堺市駅にやって来た。
本来は堺市駅から直結の陸橋を歩いて、ベルマージュ堺の弐番館へ向かうとスムーズに到着するらしい。
しかし、ふらふらと東口の商店街側へ出た我々は、地上から駅の西側にあるベルマージュ堺の商業棟を通り、
商業棟裏側にあった弐番館の入口から、
左側の階段を上って、
2階の堺アルフォンス・ミュシャ館へ到着。
まぁどっちにしろ駅からすぐだよ~
名称 | 堺市文化館 堺アルフォンス・ミュシャ館 |
住所 | 堺市堺区田出井町1-2-200 (ベルマージュ堺弐番館内) |
アクセス | JR阪和線「堺市駅」から徒歩約3分 |
営業時間 | 9時30分~17時15分(入場は16時30分まで) |
定休日 | 月曜日(休日の場合開館)、休日の翌日(翌日が土・日曜日、休日の場合は開館)、年末年始 |
料金 | 一般500円、高校・大学生300円、小・中学生100円、小学生未満・65歳以上・障害のある方は無料(要証明書) |
駐車場 | ベルマージュ堺地下駐車場(最初の30分は無料、以降1時間毎に300円) |
電話 | 072-222-5533 |
URL | 公式HPへジャンプ |
実際どんなところなの?
館内の様子
館内2Fへ入るとさっそく「桜草」と「羽根」のパネルが我々を迎えてくれる。
いきなり美しいな…!
この時点ですでに来てよかったという感じがするよ…!
その他フォトスポットの展示は撮影OK。
「夢想」を背景に記念写真撮る?
絵の中の女性が麗し過ぎて手前に写るのが申し訳ないな!笑
…でもせっかくだからお願いしゃす!
2Fで受付を済ませたら、エレベーターにて移動し4F・3F の展示を鑑賞。
エレベータにはミュシャの人気作品4つの花がプリントされていた。
展示について
展示室内は撮影不可なので以降写真はないですが、今回は「ミュシャの想い~スラヴ叙事詩への道のり~」という展示期間中。
19世紀末のパリにて優雅な女性像のポスターを描き人気を博したミュシャですが、本展ではその後の祖国チェコへの想いを実現した画業後半期の作品を中心に展示しており、グラフィック作品のみならず、大型油彩作品や習作なども楽しめる内容でした。
規模は大きすぎず、1時間あればゆったりと館内をまわることができる程度。
大型油彩画も幻想的で、ミュシャの世界観に浸れたからなかなか良かったなぁ。
よかったねぇ…!
ていうか、こんな名作が日本にあるんだねぇ!
なぁ、それも堺で500円で見られたなぁ…(笑)
これは満足度高いわ。
ちなみに2019年8月現在は「アールヌーヴォーの花園/ミュシャとラリック/花々と植物のかたち」というテーマの展示が開催中。
ひとことにミュシャの作品といっても、展示のテーマによってだいぶ雰囲気が違うようなので、その都度テーマを調べて足繁く通いたいところ。
館内の雰囲気
そして、今回堺アルフォンス・ミュシャ館を訪れてみてとてもいいなと思ったのが、展示内容はもちろん館内の雰囲気。
なにより館内が静か。土日の美術館というとなんだかんだで人が多く、人ごみに流されながら作品をチラ見することになる場合も多い印象だが、ここでは落ち着いて作品を一つひとつ見ることが出来るのがうれしい。
一人でゆったりミュシャの世界に浸る人、
作品上で静かに眼差しを共有するカップル、
海を越えて来たであろう外国人女性2人組、
それぞれが皆とても贅沢な時間を過ごしているように感じられました。
ちなみに:塗り絵コーナーもあったよ
途中展示室の隅にあった塗り絵コーナーも印象深い。
ここでは展示期間中のテーマにあわせた作品の塗り絵が置いてあり、自由に色を塗ることができる。
過去の来訪者たちが塗り上げた作品たちがファイリングしてあったので見てみると、所々子どもたちが頑張って塗ったであろう作品もみられたものの、おおよそ大人たちがガッツリ塗ったであろう結構ガチな仕上がりのものが目立つ。
現に我々が塗り絵コーナーを通りかかった際にも、お姉さん2人組や1人で訪れていた中高年男性など、大人たちが色鉛筆片手に真剣に着色作業を行っていた。
皆さんも来訪の際にはぜひ爪痕を残してみてはいかがだろうか。
線の魔術師と言われるくらいだし、ミュシャの絵は塗り甲斐がありそうだね。
大人の本気を見た気がする…笑
ミュシャの魅力
いやー、しかし今回はミュシャのパリ万博以降の作品が中心の展示だったじゃない? けど、私はやっぱり人気どころのパリ時代の女の人たちの絵が綺麗だなぁって改めてうっとりしたのだよねぇ。
今回の展示の主旨とちょっと逸れるなぁ…!笑
まぁ、どっちにしても今回ミュシャの魅力に触れることができたよなぁ。
帰って改めてググってみたんだけど、こんなのとかきれいだよねぇ…!
ミュシャの描く女性像ってうっとりしちゃっていつまでも見ていられそう…!
ふんわり風になびく髪、透明感のある肌、吸い込まれちゃいそうな眼差し、やわらかな曲線が生かされたポージング、繊細な衣装デザイン、花々や自然をモチーフにした幻想的な装飾…!
ふむふむ、なんかFFを彷彿とさせるぞ…!笑
唐突にゲームかよ!笑
…と言いたいところだけど、どうやらFFのキャラクターデザイナー天野喜孝さんも、ミュシャの幻想的な世界観から影響を受けているらしい。
まじか!
ミュシャの作品は日本のデザイナーや漫画家、アーティストたちにとってかなり影響力大な作品たちってわけですな。
ちなみにこの作品たち、どれも堺市に所蔵されているらしい。すごい。
というわけで今後の展示で出会えるかも…楽しみ!
そう、堺アルフォンス・ミュシャ館には、アルフォンス・ミュシャ(1860~1939)の生涯にわたる作品と関連作家の作品、約500点が所蔵されているとのこと。
展示ごとに異なるミュシャの魅力が味わえるほか、ちょっとしたフォトスポットやグッズ販売なども行っており、ミュシャファンは歓喜すること間違いなし。
ミュシャの世界をゆったりと楽しみたい方、ぜひ堺アルフォンス・ミュシャ館に足を運ばれてみては。
ミュシャ作品鑑賞後には「音カフェ」で一息
さて、堺アルフォンス・ミュシャ館で幻想的な世界を堪能した我々は、カフェでゆったり喉を潤そうという気分になったのです。
そこで、先ほどの堺市駅すぐの商店街を歩いていると、1分もしないうちに「音カフェ」なるカフェを発見。
名称 | 音カフェ (オンカフェ) |
住所 | 大阪府堺市北区東雲東町1-1-14 |
アクセス | JR阪和線 「堺市駅」東口から徒歩1分 |
営業時間 | 8時~22時(貸切、イベント時は23時まで) |
定休日 | 木曜日 |
駐車場 | 無し |
電話 | 072-275-7578 |
URL | 公式facebookへジャンプ |
中に入るとグレーヘアのおじさまが案内してくれた。
どうやらここはカフェ・バー兼ライブハウスのようで、日によっては音楽を聴きながら過ごすことが出来るようだ。
その日は残念ながらすでにライブを終えた後のようでしたが、1階・中2階・2階と広がるカフェスペースは、太陽光が心地よく、ゆったりと落ち着いた雰囲気。
我々は中二階のソファー席に座って、アイスコーヒーを2つ注文。
ちなみにカフェメニュー以外にランチメニューもあるようだ。
美術鑑賞後のカフェタイムは最高だよねぇ…
カランコロンと氷の音を楽しみながらコーヒーを飲んでいると、店員のおじさまが
「これ、こふんこちゃんシール、よかったら持って行ってくださいね」
となにやら可愛らしいキャラクターのシールをプレゼントしてくれた。
なんだこれ可愛いな…!
聞くところによると、これは世界遺産に認定された百舌鳥・古市古墳群をモチーフにしたこふんこちゃんなるオリジナルキャラクターで、ここのオーナーの奥さんがデザインしたものなんだとか。
もちろん記念に持ち帰らせていただいたぞ!
そんなこんなでゴクゴクとアイスコーヒーを飲み干す。
今度は音楽を聞きに来るのもいいかもしれない。
まとめ
さて、今回は堺市駅にある堺アルフォンス・ミュシャ館でどっぷりミュシャの魅力に浸り、音カフェでまったりコーヒーを飲みつつこふんこちゃんシールに喜ぶという1日を過ごすことができました。
特に、ミュシャの素晴らしいコレクションが心静かに堪能できたことに大満足のふくふく隊。音カフェも店員さんが気さくで雰囲気の良いカフェでした。
みなさんもぜひ堺アルフォンス・ミュシャ館にて、ゆったりと幻想的な世界に浸ってみては。 そして、鑑賞後には音カフェなど近くのカフェでまったり寛ぐのもいいかもしれませんね。
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